漫画「政宗くんのリベンジ」10巻の感想です。




うわああああああああああー終わってしまったああああああああああ!



何という喪失感。恋愛ものはこれが辛い……。




私はアニメ化される少し前くらいに読み始めたのでそれほど長い間ではなかったのですが、それでも長く読んでいる漫画と同じくらい毎回新刊が発売するのを楽しみにしていた漫画でした。竹岡葉月先生、Tiv先生、お疲れ様でした。素晴らしい作品をありがとうございました。




結末としては賛否両論あるかもしれませんが、それはどのキャラが好きだったかにもよりますからね。


私としては大勝利でした。でも、もし好きなヒロインが負けてしまったていたとしてもこの作品は好きなままだったと思います。欲を言うならもう少し長く政宗くんたちの恋愛模様を見ていたかったですが……。まあその後の物語は想像して補うことにします。







注意! ここから先はネタバレになります。








表紙の吉乃が可愛い! 



これは吉乃エンドか、と思いましたが実は10巻には通常版とは別にDVD付の特装版がありまして、その特装版の方の表紙が愛姫様なんですよね。つまり読むまで政宗が最後にどちらを選んだのか分からない! これは表紙からネタバレを回避できる良い方法だったと思います。


よく見ると愛姫様の髪がショートになっていますね。特装版のDVDの内容は本編後のストーリーになっていて何と3話分のアニメが収録されているようです。 これはお得感ありますね! もうkindleで本を買い始めてしばらく紙の本は買っていないんですけど、久しぶりにこっちでも買おうかなと思ってます。




本編の感想に入ります






初っ端からとんでもないものぶち込んできましたよね! 

政宗の腕に胸をむぎゅっと押し当てていちゃつく吉乃。そしてこの破壊力抜群の表情。これは愛姫様派の私でも一瞬吉乃派に寝返りそうになりました。


私がなんとか一瞬で済んだのは、これは政宗の見ていた夢だったからです。

9巻の最後では政宗は唯一触れられる吉乃を抱きしめ、「師匠と計画練ってるときが一番楽しかったかもしれない」と言ったのでしたね。あの時点では吉乃が恋心に気付いたという引きでしたが、政宗もまた吉乃に心が揺れ動いていたようでした。「絶対に認めちゃいけない想い」というのが吉乃に対する恋心なのでしょうね。



世間ではバレンタインデーが近づき盛り上がっていました。なぜか男の小十郎がチョコ作りの中心になっていますね(それでいいのか小十郎!)


そして愛姫様も「商業主義に染まるもんですか」と言いつつも、政宗にあげるチョコの食べ比べをしていましたね。手作りをあげたら喜ぶと吉乃は提案します。


数日後、なんとかバレンタインデー前日までに愛姫の手作りチョコが完成します。ドヤ顔の愛姫様が可愛い! 


バレンタイン当日、政宗は久方ぶりのモテっぷりを発揮し、大量のチョコをもらいます。もらったチョコを見ながら顔を緩ませていると愛姫が現れます。


政宗のことを好きと自覚してからの愛姫様は本当にすべての挙動が可愛いですね。政宗のことで不安になったり、恥ずかしがったり、得意げになったり。

今回も大量のチョコをもらって調子に乗っている政宗を目にし、残虐姫になるのかと思ったら「そんなにいっぱいあるなら私のなんて必要ないでしょう」と言ってしゅんとしちゃったり、もう可愛すぎかよ!



そのあまりの可愛さに、政宗も本心で愛姫の作ったチョコを欲しいと思います。

不慣れなことをして火傷をするまで頑張って自分のために作ってくれる。そんな健気な彼女をどうして裏切れようか。吉乃に心が揺れていた政宗も、ここではっきり愛姫を選ぶ決心をします。8年前の復讐心から始まった今までのすべての自分を捨てて、愛姫と向き合う決心を。


そうなんです。ここで政宗の中では誰を選ぶかなんてもう決まっていたんですよね。この後の展開で吉乃を選んじゃったらそっちの方がおかしいですよ。吉乃には悪いけども。





愛姫は藤ノ宮寧子に呼び出されます。今さら何の用かと思えば、寧子は愛姫に政宗と別れてもらうように言いましたね。政宗様は貴方のことを愛してはいない、と。

思いは別のところにあるのに過去の思い込みに縛られて今とても苦しんでいる、とも言います。それに対して愛姫は




「そんなの知ってるわよ!!」




と涙ぐみながら答えます。前巻で愛姫は政宗のリベンジ帳を偶然見てしまったのでしたね。そこには憎き残虐姫をどうやって攻略するか書かれていたものでした。




「ご存じでしたらどうして——」寧子は当然の疑問を投げかけます。




「そんなの」

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やめて……これ以上愛姫様を泣かせないで……



愛姫様が悲しげな表情をするのはたまらなく好きなんですけど、もうこれ以上は流石に私も心苦しくなってしまいました。


嫌がられても否定されても今さらマサムネを切り離せない、好きなってしまったらもう理屈ではどうにもできないものなんですね。例え相手が自分を憎んでいたとしても。


外で待っていた吉乃に愛姫は教室で何があったのか告げると、吉乃は寧子の元へ走っていきます。愛姫はすぐに吉乃を止めます。


「あの女が言ってることは別に間違ってないわ。好かれてないのは本当だもの」


そう言う愛姫に吉乃は「ちがう……」と答えます。「ちがうんです愛姫さま」と。


吉乃は今まで愛姫に言えなかったことをすべて打ち明けます。政宗を豚足と言って追い払ったこと、政宗が愛姫に復讐するために転校してきたこと、その復讐に協力するふりをして仲直りしてもらおうとしたこと。

必死に今までの思いを打ち明ける吉乃を見て、愛姫はあることに気付いてしまいます。そして吉乃に調べてもらいたいことがあるのと言い、行動に移します。




愛姫は政宗をデートに誘いました。しかし、愛姫が待ち合わせに指定したのは何の変哲もない普通のドラッグストア。ここに何があるのかと思っていたら、愛姫は店員の1人に話しかけます。愛姫が話しかけた店員はなんと昔太っていた政宗をいじめていたグループの1人でした。

鈴木と言われていたその店員は政宗の変わりように驚きます。仕事中だったため、それほど話さずに終わりましたが、鈴木君は最後に「いろいろごめん!」と謝ります。おそらく記憶の片隅にしか覚えていなかったでしょうが。


愛姫にどうだったか聞かれ政宗は「案外平気だったというか……どうでもよかった」と答えます。もっと心がかき乱されるものと思っていたのに、実際に会ってみると想像以上に何ともなかったようです。

「強くなったのよマサムネは」

愛姫はそう言います。もう大丈夫なのよ自信持って、と。何か嫌な予感がします。


政宗はバレンタインデーのお返しにホワイトチョコを渡します。嬉しそうにする愛姫に政宗は触りたいな思います。今なら拒絶反応も起きないのかもしれないと思ったのでしょう。

しかし政宗が触れる直前に、愛姫はやっぱりこれは受け取れないと言ってチョコを返してしまいます。そして


ああ、やはり悪い予感が当たってしまった……。

直接の原因は寧子に別れてとお願いされたからでしょうか。でもそれだけなら愛姫は政宗に捨てられるまでは付き合っていたような気がします。やはり政宗の好きな人が分かってしまったからというのが大きいのでしょうね。


その子は愛姫にとっても実の姉妹のように大事な子で、自分が別れない限り政宗に想いを伝えることはない子だと知っていたから。この子には幸せになって欲しいと思ったから自分が身を引くことにしたんでしょうね。





愛姫が別れを告げてから政宗は学校に来なくなってしまいます。愛姫に聞いてみても別れたと言うし……えっ、別れた!? 一番驚いたのは吉乃でした。原因を突き止めるために寧子と委員長を連れて真壁家へ向かいます。


政宗は自宅にはいませんでした。信州のおじいちゃんのところに行ってしまったようです。政宗がいなくてなってしまったことでお母さんが廃人になってしまい家は崩壊寸前でした。どうして政宗は行ってしまったのか……吉乃たちは愛姫とデートした日に何かあったと予想します。


吉乃はこうなったのはあんたのせいだと寧子を問い詰めます。寧子はビンタして反撃します。政宗の本意がどこにあるか知っていながら愛姫をくっつけようとする吉乃は欺瞞で卑怯者だと。



言い争いを収めたのは愛姫でした。寧子を委員長に任せて吉乃と一対一で話をしましょうと言います。


ずっと近くにいたのにちゃんと向き合えてなかったと愛姫は語ります。自分が吉乃に頼りっぱなしだったから吉乃は自分の気持ちを殺すことしか選べなかったと。


政宗が好きという気持ちを。


「きちんと自分の気持ちに向き合ってちょうだい」と言う愛姫の最後のお願いに吉乃は涙を拭い「はい」と返事をします。そして急いで政宗のところへ向かいます。 




新幹線で信州に向かっている際に過去の様々な思い出が蘇り、改めて隠してきた自分の気持ちに向き合った吉乃。電車を降りる時には別人のようでした。


道に迷い、ボロボロになりながら何とか再会した政宗に今までの想いを伝えます。





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えええええええええ!


まさか大胆にも政宗を押し倒しキスをするとは予想外でした。自分の気持ちを正直に伝える一番の手段がキスだったということですね。


その後どうなったのか気になるところですがここで一旦話は区切り、詳細が分からないまま春を迎えます。




自分から別れて、吉乃とくっついたと分かってもまだ政宗のことを忘れられない愛姫。新学期になりクラス分け一覧表が張り出されます。政宗とだけは同じクラスになりたくなかった愛姫。しかし運命のいたずらで政宗とだけ同じクラスになってしまいます。


まさに地獄。忘れようにも同じクラスでは嫌でも目に入ります。それに政宗は以前と変わらず愛姫に話しかけたり近づいたりします。体育倉庫でぼっち飯をするも政宗はやって来ます。


政宗は何か謝りたいことがあったようですが吉乃が来たため何も言えず、愛姫にはバカップルがいちゃいちゃを見せつけに来たとしか思えませんでした。



いつまでも政宗を諦め切れなかった愛姫は意を決して髪をばっさり切ってしまいます。ショートヘアーになった愛姫を見て吉乃は今までにないリアクションを見せます。


吉乃は愛姫に学校に行くように言います。言われた通り旧校舎に行くと、愛姫宛ての手紙を見つけます。この場所でこの展開は……。



以前(政宗くんのリベンジ1巻)政宗が愛姫にアタックを仕掛け携帯のアドレス聞き出そうとした時、愛姫は二つ返事でいいわよと言って政宗に旧校舎のこの場所で待たせ、メモを使って、誘導し散々振り回した後、みんなの見ている中で「お断りよ」と足蹴にしていましたね。




あの時の仕返しに政宗が企んだものだと思った愛姫は手紙の中身を見ずに腹を立てて政宗を探します。

しかしどこへ行っても政宗がいるような気がします。それほど沢山の思い出がありました。体育倉庫、補習、プール清掃、文化祭。今も忘れられない思い出ばかり。嫌いが好きになるのに十分な時間を政宗と過ごしていました。


そしてやっと政宗を見つけます。じっとしていられず走り出す愛姫。お互いのいたところに向かってしまい行き違いになってしまいます。


今度は愛姫を捕まえることに成功した政宗。愛姫は「もういい加減私のことは放っておいてよ」と言います。「あなたたちが仲良しなのはわかるから」と。



ちゃんと謝りたくてと言う政宗に、愛姫は吉乃と付き合ってることを謝らなくていいと言います。




「付き合ってない」





政宗はそう言います。「言われたけど断ったんだよ」と。


前述の通り、政宗はすでに愛姫を選ぶと決めていました。ですが女の子たちが勝手にもめてややこしくなっていただけなんですよね。政宗としては愛姫としっかり向き合うつもりでいました。その証拠に




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「俺と付き合ってくれる?」





と、今度は前のように成り行きではなくはっきりと政宗は愛姫に告白します。手紙の中身も同じ内容でした。



じゃあ結局政宗は愛姫様のことを好きなの?ってなりますよね。吉乃の方が好きという感情に近かった気がします。政宗の答えこうでした。


「こんなに一人のことを考えて努力できるのって君だけなんだよ」


なるほど、政宗らしい答えだと思います。政宗は顔は良いですが性格はあまり良い方ではありませんからね。なので考え方としては自分勝手ではあります。自分がこの先間違えても大丈夫なように道しるべになってくれと言っているわけですからね。


でもそういう自分勝手なところにも惹かれるものがあるんでしょうね。自分の目標にバカみたいに一生懸命なところとか女の子は好きになっちゃう要素だと思います。



愛姫の返事はもちろんOK。でも一つ懸念していることがありました。それはやはり拒絶反応を示していた政宗の身体のことでしょう。愛姫は確かめるために「ちゃんとキスとか……できるの?」と政宗に小声で聞きます。できますともと言う政宗。

流石に緊張して一度は仕切り直しましたが、お互い目を閉じてついにキスを果たします。うわああああああああああ心がキュンキュンするんじゃー!



愛姫が何故か悲鳴をあげ(察することはできます)、吉乃が屋上から見守っていたところで幕引きとなりました。後日談はご想像にお任せしますといった感じです。





「政宗くんのリベンジ」、どうだったでしょうか? 私はラブコメを読んでいる時は主人公とくっつくことが半ば決まっているヒロインよりも、後から出てくるヒロイン(政宗くんのリベンジで言えば寧子のような第三ヒロイン)とくっついて欲しいと思うことが多いのですが、「政宗くん」においては初めから終わりまで愛姫様を応援してましたね。


最初はこんなツンツンした子がデレるところを見てみたいとかそんな感じでしたが、読んでいく内にああ、この子は強がっているだけで本当は繊細で傷つきやすいんだなって分かると何しても可愛く見えちゃって、もう気付いたら愛姫様の虜でした。



高飛車なお嬢様は見知らぬ地で意外と適応しちゃったりするんですけど、愛姫様はそういったお嬢様にあるような強さがないところが魅力的です。何でも1人でできちゃう子ではないのでこれからも吉乃や政宗が必要になっていくでしょうね。



一方で吉乃は最後まで政宗への気持ちを隠していたように、見た目に反して1人でも何でもできちゃいます。誰かに甘えるにしても計画の内だったりします。あんまり弱いところを見せないので付け入る隙がなく、政宗とも恋人になるまでいかなかったのかなと思います。


後は吉乃は最後まで政宗を豚足呼びしていたのがマイナスだったかもしれません。政宗にとってそのあだ名で呼ばれ続けるのは良い気分ではないですからね。あと、自分はよしのって呼ばせるのに政宗のことは豚足呼びのままなのは疑問でした。もしかしたら吉乃はまだ心のどこかで政宗と距離を取っていたのかもしれませんね。


恋愛ものの漫画ってこういう恋愛してみたいなあっていう理想を読者にどれだけ抱かせることができるかが大切だと思ってて、そういう点で私は読んでて何度もそう思ったので「政宗くんのリベンジ」は本当に良い漫画だったと思います。今も喪失感が半端ないので竹岡葉月先生、Tiv先生、次回作よろしくお願いします!



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